当ブログで取り上げる「バス」カテゴリの記事、今回でちょうど500本を数えるに至りました。
そこで「500本到達記念」というわけでもないのですが、やはり管理人にとって最も身近なバス事業者ということで、東急バスを取り上げようと思います。今回取り上げるのは、目黒駅バスターミナル。
目黒駅バスターミナルは、渋谷駅ほどではないものの東急バスの一大拠点であり、多くの系統が発着します。また多くの系統が本数も多く、沢山の利用客を集めております。
以下、目黒駅(西口)の東急バス乗り場案内と路線案内をノーキャプションで。
ここから発車する路線は
黒01 大岡山小学校行き
黒02 二子玉川駅行き
黒06 三軒茶屋駅行き
黒07 弦巻営業所行き
黒09 野沢龍雲寺循環
で、その他に目黒通り上で「東98」が発着します。
こちらが「黒01」が発車する3番乗り場。
「黒01」は本数が多い
「黒01」は目黒営業所のドル箱路線で、運転間隔も10分以下を誇ります。
この後ろ(恵比寿寄り)の乗り場から出るのが「黒02」。
こちらもそこそこ
「黒02」は距離は長めですが、渋滞がほとんどないので定時性が維持されており、そのため多くの乗客に利用されています。
さらに恵比寿寄りには「黒07」が。
こちらの本数は少なめ
この系統は、かつて目黒駅を経由して渋谷駅東口~桜新町間を結んでいた「渋73」の成れの果て。都立大学駅から八雲・深沢地区を経て桜新町に至り、さらに弦巻営業所に達します。
以上は西口ロータリーから乗れる路線ですが、以下は目黒通り下り線上の乗り場。
こちらは「黒06」。
目黒区・世田谷区の狭隘ルートを走る
この路線は、目黒区・世田谷区の狭隘ルートを走る路線で、早くから中型車が導入されてきました。現在でも中型車の限定運用となっています。この路線の担当は目まぐるしく変わっており、かつては目黒だったのですが下馬に変更され、その後弦巻になっています。
さて。
ここまで見てきて、01、02の次が何故03ではなく06なのか、と思った貴方。貴方は正しい。
現在空番になっている03・04・05は、別にこれらを飛ばしたわけではなく、かつては「あった」路線なんです。
黒03 砧本村行き
黒04 駒沢公園行き
黒05 成城学園前駅行き
これらのうち、真っ先に廃止されたのが「黒04」。目黒駅・都立大学駅から国立第二病院(現東京医療センター)へのアクセス路線でしたが、採算性には難があったようで、昭和59(1984)年1月末に廃止されています。
その4年後の昭和63(1988)年2月、「黒03」が廃止されます。これは、「黒02」が二子玉川駅止まり(当時は二子玉川園)となっていたのに対し、二子玉川園を突き抜けて砧本村へ達する路線でしたが、跨り利用が少なかったことと、車両運用の効率化が問題になったのかもしれません。
そして平成6(1994)年1月、成城学園前駅まで走っていた「黒05」の目黒駅-都立大学駅北口間がカットされて「都立01」と改称、「黒05」が消えました。「都立01」は昨年3月末限りで成城学園前駅発着便が廃止、都立大学駅北口-弦巻営業所間の便が平日のみ3本存置されるだけになりました。
以上の次第で、03・04・05が空き番になったわけです。
それでは「黒07」はどういう経緯で誕生したかというと、「渋73」の渋谷駅東口-恵比寿駅間をカットして「恵73」に改めた後、昭和61(1986)年に大半の便を目黒駅発着に改め、この目黒駅発着の便に「黒07」という系統番号を振ったのが始まりです。この時点では「黒03」「黒05」は健在だったのですが、なぜ当時の空き番だった「黒04」にしなかったかというと、「黒04」廃止から2年しか経っておらず、案内上混乱を来すことが懸念されたからではないかと思います。
さらに話をややこしくしているのが、中目黒駅を経由して野沢龍雲寺方面へ向かう「黒09」。
何故「08」を飛ばした?
「黒09」の登場は意外と新しく、平成15(2003)年のこと。この年、目黒区役所が旧千代田生命本社ビルに移転したのを受け(目黒区総合庁舎)、目黒駅方面から目黒区総合庁舎へのアクセス路線として、中目黒駅折返しだった「中目01」を延伸したもの。現在は1時間当たり3本(日中)と、そこそこの本数が確保されています。
ちなみに「黒09」、東急バス下馬営業所が所管する唯一の一般路線でもあります。
それではなぜ「黒08」にならなかったのかは…わかりません(^_^;)
そして現在、東急バス唯一の都心直通路線となった「東98」。
この路線はこのあたりの目黒通りが上下分かれていることから、清水・等々力方面行きと東京駅方面行きで乗り場が異なります。
まずは清水・等々力方面行き乗り場。
なぜか「目黒駅東口」
これまでご紹介してきた停留所名は全て「目黒駅前」だったのですが、これだけ「目黒駅東口」。
これにはわけがありまして、この停留所は最近になって新設されたものだからです。以前は上で取り上げた0番乗り場に発着しておりました。その後「目黒駅東口」バス停が爆誕、さらに目黒駅0番乗り場を「黒09」に明け渡し、現在に至ります。
これに対し、「東98」の東京駅方面行きは、以前と変わらない場所にあります。停留所名も「目黒駅前」と変わりません。
目黒通りの上り線上にある
しかし本数は少なくなってしまいました(´・ω・`)
なお「東98」が何故「98」というぶっ飛んだ番号を付けているかというと、都営バスの系統番号の付番法則に倣ったから。都営バスの場合、90番代は「都心部から目黒・五反田・品川方面」の系統に付与されることになっていました。目黒駅を越えて等々力に達する路線なので「東98」となるわけで。
以上、系統番号の欠番の謎に触れつつ、目黒駅バスターミナルをご紹介いたしました。
【おことわり】
当記事は07/11付の投稿とします。