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2185.今年もこの季節がやってまいりました~鉄道友の会ブルーリボン賞・ローレル賞発表!

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今年もこの賞の発表の時期なんですね。

今年、平成24年度の鉄道友の会ブルーリボン賞およびローレル賞(以下それぞれ『BR賞』『LL賞』という)は、前者がJR東日本のE5系新幹線電車、後者がJR貨物のハイブリッド機関車・HD300形に決定しました。

(以下は鉄道ホビダスからの引用)

鉄道友の会は29日、会員の投票をもとに優秀と認めた車輌である2012年ブルーリボン賞の該当車輌として、東日本旅客鉄道E5系を選定した。


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また、鉄道友の会ブルーリボン賞・ローレル賞選考委員会が製造企画・車輌性能・外形・室内のデザイン、その他諸点のいずれかに卓越したものがあると認めた車輌である2012年ローレル賞には、日本貨物鉄道HD300形式900番代を選定した。
東日本旅客鉄道E5系は、日本で初めて時速300kmを超える速度で営業運転を目指して開発された新幹線車輌で、高速走行の要件を充足するための技術が結集されており、フルアクティブサスペンションを日本で初めて全車輌に搭載している。
E5系は競合する他の交通機関に対する優位性を高めるため、設計の主眼を到達時間の短縮と快適性の向上に置き、2012年度末までに国内最高となる時速320kmでの営業運転開始が見通されていることが、鉄道友の会の多くの会員の支持を集めたことから、ブルーリボン賞に選定した。
日本貨物鉄道HD300形式は、日本国内のディーゼル機関車としては、初のハイブリッド方式を実用化した車輌で、主電動機には電力消費量の抑制において有利な永久磁石同期電動機を日本の機関車で初めて導入している。また、エンジンを小型化すること等により、エンジン高速回転時の騒音レベルで22dBの低減を実現している。
入換用途という表舞台には登場する機会が少ないながらも、あらゆる環境に配慮した車輌であり、日本の機関車技術の発展に寄与したことから選考委員会で評価され、ローレル賞に選定した。

(引用終了)

E5系がBR賞の栄誉に輝いたのは、分かるような気がします。320km/hという国内最高速での営業運転を目指すというのもそうですが(現在のはやぶさは300km/h、はやては275km/h)、最大の特徴はグリーン車を上回るアッパークラス「グランクラス」を連結して事実上の3クラス制を採用、しかもその「グランクラス」ではソフト面の対応を重視したキメ細やかなサービスを実現させたことが、鉄道趣味界のみならず一般世間でも大変な話題となり、「はやぶさ」初列車のグランクラスのチケットは大変なプラチナチケットとなりました。
その後も充当列車を拡大させ、グランクラスの乗車チャンスも増えましたが、高品質のサービスは高い評価を得ているようです。
受賞の有資格車両には、E5系のほかJR西日本の287系、南海の「サザンプレミアム」12000系などがありましたが、やはりE5系のインパクトに敵う車両はなかったということでしょう。

他方、LL賞ですが、こちらは失礼ながら地味な車両が選ばれました。
もともとLL賞の制定趣旨が「BR賞には漏れても、技術面や先進性などに評価すべき点があれば、その車両を顕彰する」というものでしたので、BR賞のような華やかなものではないのですが、他方で「技術面や先進性の評価」という点で、単なる人気投票にとどまらない、車両の技術的な評価をする賞としても注目されるものです。したがって、入換用機関車という、きわめて地味な役回りの車両が受賞しても全くおかしくないのです。
現在、ハイブリッド方式は機関車だけではなく、旅客車の動力としても注目されており、現にJR東日本ではハイブリッド方式の気動車・HB-E300形が登場しています。
しかしこちらは、機関車として初めてハイブリッド方式を採用したのはもちろん、機関車として初の永久磁石動機電動機(PMSM)の採用例としても注目され、新機軸がそれこそ目白押しとなっています。そこに受賞の意義があるといえます。

さあ、来年はどうなるでしょうかね。来年のBR賞は、東京メトロの1000系が受賞するのではないかと密かに期待していますが…。

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№556.ブルーリボン・インパクト(前編) 
№557.ブルーリボン・インパクト(後編)


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