やや古くなってしまいましたが、6月19日に掘ってきたネタです。
東京メトロは、全路線でのホームドア(ホームゲート)の設置を目指していますが、多くの路線は車両の扉の位置・数が一致しているので、それほど大変なことはありません。大変なのはホームドアの筐体をホーム本体が支えることができるかということくらい。
しかし、それでもホームドアの設置には難儀するであろうと思われる路線はあります。
日比谷線? いいえ。あれはこれから車両を入れ替えますから、入れ替えが終わってから着手すれば無問題。
問題は東西線です。なぜかというと、東西線には「ワイドドア車」が在籍するから。
そこで…というわけなのか、東西線のようなワイドドア車が運用される路線でも使えるホームドアの使用実験が、九段下駅B線(中野方面)ホームの西船橋寄りで実施されています。ここに新設計のホームドアを2両分据え付け、使い勝手を検証しようという狙いです。
ホームドアとは、こんなの↓
開口部が広い
開口部が広いことが、見て一発で分かりますね。よその路線の倍くらいはあるように見えます。
そして、筐体にはこんな表示器が埋め込まれています。
発車案内
以前に取り上げた、東急大井町線大井町駅のホームドアでは、筐体に広告宣伝画面を出せる表示器を埋め込んでいましたが、こちらはぐっと実用的な情報を表示できるようになっています。このような表示器が普及したら、現行のような、屋根上から吊り下げている行先等の表示器が不要になりますね。
さて、電車がやって参りました。
お誂え向きの15000系
15000系はドア幅が広いため、ホームドアとの関係を見るのはうってつけです。
停車
停車すると、ホームドアはまず中央の部分が開いて両端のドア部分に吸い込まれ、続いて両端が筐体に吸い込まれるという、二重構造になっています。
本当は開くときか閉まるときの写真を撮りたかったんですが、乗降客のお顔が写ってしまうので止めました。
そして客扱いを終え、ドアが閉まります。
かなり余裕がある
閉まるときは、開くときと逆の動作で閉まります。
一部始終を見ていたのですが、停車後は停車→ホームドアが開く→車両の扉が開く、発車時は車両の扉が閉まる→ホームドアが閉まる→発車という流れになり、ホームドアの開閉という動作が介在するため、どうしても数秒単位で停車時間が延びてしまうようです。これは、乗降時分短縮という点ではマイナスに働きますが、ホーム上の乗客の安全と天秤にかけた結果なのでしょう。
このような「広幅ホームドア」、東西線の他の駅に普及するのか、注目したいところです。
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3635.【開口幅はワイド】東西線九段下駅のホームドアを見る【まずは2両分で実験】
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