大阪市営地下鉄は、架空電車線方式の堺筋線、常電導リニアの長堀鶴見緑地線・今里筋線以外の路線は第三軌条方式になっていて、東京の地下鉄のような他の鉄道事業者との相互直通運転は多くありません。
その例外的事例がふたつあって、ひとつは中央線に乗り入れている近鉄けいはんな線と、御堂筋線に乗り入れる北大阪急行。北大阪急行の場合、東京メトロ南北線に対する埼玉高速鉄道とか、同東西線に対する東葉高速鉄道のようなもので、実質的には御堂筋線の延長路線の意味を持つものです。
それでも、赤と銀色を基調とする御堂筋線の車両の中に、北大阪急行の車両が交じると、なかなかの存在感を発揮するわけでして。
それがこちらの8000形「ポールスター」です↓
塗装車体はインパクトがある
8000形はアイボリーの地にマルーンと赤の帯を巻いていますが、これはマルーンが北大阪急行の親会社である阪急の色、赤が御堂筋線のラインカラーを意味しています。
この車両、昭和61(1986)年に登場してから、今年で満30年になります。そのためか、↑の編成には、30周年記念のヘッドマークがついています。
せっかくなのでヘッドマークを接写↓
シンプルながら高級感のあるデザイン
紺色の地を金で囲むというのは、なかなか高級感がありますが、この色使い、一つ間違えるとブルートレイン「北斗星」のヘッドマークも連想してしまいます(^_^;)
8000形は平成5(1993)年までに7編成が登場して2000形(大阪市交30系の兄弟車)を置き換え、大阪市交の車両に伍して活躍を続けてきましたが、全編成が出揃った21年後の平成26(2014)年、9000形が登場したことが、8000形に影響を与えることになります。
9000形は予定されている新箕面方面への延伸をにらんで登場した車両で、北大阪急行としては、当初9000形投入による8000形の廃車は考えていなかったようなのですが、結局8000形の制御装置更新に絡み、更新しない編成を9000形で代替することになりました。
現在、9000形は3編成が登場しています。
実は管理人が金曜日(2日)の夜、新大阪から淀屋橋にある宿泊先最寄駅まで乗ったのが、この9000形使用列車でした。
これまでの9000形とは異なる
これまでの9000形は、ステンレス無塗装の車体であり、前面の鉄仮面然とした表情がいかめしくもユーモラスだったのですが、この第3編成はご覧のとおり、8000形に準じたカラーリングでの彩色がなされています。しかし、側面はマルーンの面積が大きくなっており、8000形とは大きく印象が異なるものとなりました。
新箕面開業は平成32(2020)年度といわれていますが、そのときにはまた9000形の増備が行われることになりそうです。また、8000形も1編成を除いて制御装置の更新が完了しており、更新済みの編成は新箕面開業後も9000系に伍しての活躍が続くのだろうと思われます。
【おことわり】
当記事の写真は大阪市営地下鉄御堂筋線内で撮影したものですが、記事本文が北大阪急行の話題となっているため、記事カテゴリを「その他の鉄道(西日本)」としています。
※ 平成28年12月7日、本文を訂正しました。