【JR西日本】
① 「のぞみ」の所要時間を短縮、1時間あたり「のぞみ」を最大6本運転
② 特急「はるか」を全列車9両編成で運転
③ 特急「くろしお」を日根野駅に全列車停車
山陽新幹線も東海道ほどではないものの、「のぞみ」の充実が図られます。特に、山陽新幹線でも「のぞみ」の所要時間を短縮し、全ての東京-博多間の「のぞみ」が5時間以下での所要時間となるとのこと。これはやはり、山陽区間で300km/h運転ができるN700系への統一が大きく物を言っていると思われます。
ところで、東海道ではNのつかない700系の退役が話題となっていますが、こちらはどうなるのでしょうか?
こちらは残る?
700系7000番代「レールスター」の動向に関しては、JR西日本大本営では何ら言及されていません。なのでしばらくの間は、「こだま」用に残るということでしょう。
しかし山陽筋では、あの500系が遂に最古参の車両になってしまいました。かつて東京-博多を行き交っていたころとは比べ物にならないほど、軽い運用になってしまいましたが、いつまで使うのでしょうか。そろそろ退役の2文字がちらついてきそうな。
「はるか」増結と「くろしお」全列車日根野停車(②③)は、関西空港経由でのインバウンド需要、またLCCの需要に応えたものでしょう。編成増強用に導入された271系が本領を発揮する日も近くなりました。
【JR九州】
JR九州はそれほど大幅な改正があるわけではありませんが、管理人が趣味的に面白いと思うのは、
① 長崎地区でのハイブリッド車の運用開始
② 西戸崎発の博多直通列車の運転(復活)
③ 821系追加投入→415系の12連運用消滅?
です。
①はJR九州としては初となるハイブリッド車「YC1系」を長崎地区に投入し、大村線と長崎本線諫早-長崎間(旧線含む)で運用、合わせて同地区で最後の活躍を続けるキハ66系を淘汰するということです。キハ66系は既に車齢40年を超えており、置き換えが急務とされてきました。ただ、YC1系にも「パワー不足」という問題が指摘されているようですが、どうするのでしょうか。
そして②は平日限定ですが、朝に西戸崎→博多の直通列車が運転されるということです。
西戸崎→博多直通列車の使用車両はキハ40系ではない
既に香椎線では、若松線(筑豊本線若松-折尾間)に引き続いて「DENCHA」ことBEC819系が導入されていますが、その車両が営業列車として博多駅に姿を現すことになります。BEC819系は蓄電池を搭載しているだけで、メカニックは完全な電車ですから、気動車時代と比べて直通も容易になっているということでしょう。それゆえの実現といえそうです。
そして③に伴って、公式ではアナウンスされていませんが、朝の博多口で見られる415系の12連運用がなくなるのではないかといわれております。
また活躍の場が狭まる?
415系の12連は、特に鋼製車の場合、かつての常磐線の長大編成を彷彿とさせるものがあって、それもあるのか九州の愛好家各位には格好の被写体となっているようですが、なくなってしまうとなれば、また「国鉄が遠くなる」ということです。しかし代わる輸送力列車は? と思いますが、あるいは、811系がリニューアルに際してオールロングシート化されていますから、そちらを使うのかもしれません。
【JR四国】
こちらは接続改善や特急停車駅の見直しにとどまっていて、それほど大きな改正ではありません。しかしそれでも、「南風6号」の高知での分断(高知以南は『あしずり2号』とする)は寂しいニュースです。冷静に考えれば、高知以南から岡山へ直通する乗客が少ないことや、高知で系統分割することでダイヤ乱れのリスクを最小化する考慮もあると思われますから、それは仕方ないことかもしれません。高知駅では「南風6号」と「あしずり2号」が同一ホームでの接続をとるので、利便性の低下は最小限に抑えられています。
さて、これで来年のダイヤ改正の概要を概観してきました。
管理人にとっては、やはり地元でもあるJR東日本の改正内容が衝撃的でした。その中でも一番大きかったのは、国鉄時代から続いてきた中央線の快速(快速線)と各駅停車(緩行線)の完全分離。この運転体系の変更は、大きな時代の区切り、節目であるように思います。既に国鉄からJRへの改組が行われた昭和は遠くに去り、平成すら過去になってしまった今、また「国鉄時代が遠くなる」という感慨を覚えます。
※ 当記事は12/21付の投稿とします。また、当記事で使用している写真は、全て以前の記事からの転載です。