(写真はいずれも、以前の記事からの転載です)
昨年、都営バスの退役を間近にしたL代(平成15年度導入車)を取り上げたことがありますが(下記関連記事参照)、現在この代の車は、北車庫のL794の1台を除き、全て退役してしまいました。L代の中には「夢の東京・下町」こと「S-1」専用の特装車も4台ありましたが、こちらも全て退役しています。
ところで、何故今更L代車のネタを持ってきたかというと、L代車特有の固定窓がなぜこの代だけで終わったのかということ。L代は一部を除き固定窓が採用され、眺望と開放感の演出に配慮されていました。
しかし、このような窓の採用はL代の1代のみで終わり、翌年に導入されたM代車では、前年のK代以前のような、上部が引き違いになっている形態の窓に戻されました。これは言うまでもなく、非常時の換気に難があるから。
現在、新型コロナウイルスの感染対策で、電車やバスは窓開けが奨励されていますが、都営バスの場合、L代車がほとんどいなくなったので、換気はやりやすくなったことになります。
バス好きとしてはL代の退役は寂しいですが、感染対策としてはL代車が(1台を除いて)退役したことは、結果論ですが正しかったかもしれません。そしてそうなると、1台だけ残るL794も、退役はしないまでも運用入りする機会は減少するのではないかと思われます。
とにかく、早期の収束を願うばかりです。
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