前編から続きます。前編はこちら↓
今回は後編として、ホームがずらされた後の新南口がどうなっているのかを取り上げます。
まずは新南口の正面から。
このあたりは渋谷とはいえ、繁華街から離れた比較的静かなエリアで(それでも住宅街よりは賑わっている)、予備校や専門学校などが多いのですが、祭日のためか人は少なくなっています。
渋谷にしては静か
そして改札口。
駅前が静かで人がいないものですから、改札口付近がどうなっているのかは推して知るべし。本当にこれが渋谷駅?といえるような、ハチ公前やスクランブル交差点あたりの喧騒とは全く異なる、静かな時間が流れていました。要は「人がいなくて静かだった」ということですが。
以下、改札外から遠巻きに改札口を望んだ写真、改札口の正面、改札内から改札口を望んだ写真の3点を、ノーキャプションでご覧に入れます。
祭日の昼下がりでこれですよ。昨日閉鎖された玉川口改札の方が、まだ人通りが多かったように思います。これもやはり、現在となっては改札がホームから遠く離れてしまったこと、渋谷の繁華街から遠いことも影響しているのでしょうけど。
そしてその新南口へは、以前のホームがそのまま連絡通路となって残り、新たに移設されたホームへとつながっています。
それでは、ホーム恵比寿方の突端から新南口への道を見てみましょう。まずはこちらが、ホーム恵比寿方の突端。
ここから先に延びている
JR東日本(JRE)は渋谷駅新南口を存置するにあたり、山手線ホームとの連絡通路は設けませんでした。今後は山手線ホームが、内回り・外回り独立型から、双方を同じホームで賄う「島式」に改められるという話もあるので、ことによるとそのころにはあるいは…という気もしますが、JREがそこまでやるかどうか。
ホーム恵比寿方の突端には、ホーム床面にこんな案内表示があります。
この先では乗り換えられませんよという案内
そりゃそうです(^_^;) 新南口は「並木橋交差点」の近くに出てしまいますから。
ここから連絡通路、以前のホームがあった場所を通ります。
途中には、以前頭上を通っていた連絡通路の階段の残骸がありました。
階段の形が分かる
以前の連絡通路は、ここで階段になっていて、ホームに通じていました。
このあたりが、埼京線・湘南新宿ラインホームの新宿方の突端となっていたため、この近くが先頭車両の停車位置ともなっていました。そのため、埼京線では後ろ寄りの車両が非常に混雑する現象が起こり、205系の運用時代には後方に6扉車を2両組み込み、ラッシュ時の大混雑に備えていました。
現在は埼京線の車両も、205系からE233-7000に代わり、6扉車もJRの路線上から放逐されてしまいました。
こちらは、以前のホームの跡。このあたりはのちに線路を嵩上げしたため、ホームの位置が線路に比べてかなり低くなっていて、あたかも路面電車のホームのようにも見えます。
しかし、ホーム表面にはかつての点字ブロックや乗車位置目標の表示が残っていて、現役時代をしのぶことができます。
まだ残っている
この辺りは、ことによると今後取り除かれるかもしれません。
以前埼京線・湘南新宿ラインホームが移設されるという話が出た当初は、新南口は廃止になるのではないかという噂がありました。実際には廃止にはならず、存置ということで落ち着きましたが、やはり利用者は少なく、これがあの渋谷駅かと驚愕するくらいでした。もっとも、少なかったのは祭日の昼間だったからで、平日の朝晩はもしかしたらもっと多いのかもしれませんが。
ともあれ、ホームの移設で埼京線・湘南新宿ラインの利便性が大幅に向上したのは疑う余地がありません。今後も渋谷駅は改良が続けられますが、これからも観察を続けていきたいと思います。