前回の記事ではJR東日本のダイヤ改正の内容を取り上げましたので、当記事では前回取り上げ切れなかった、他のJR各社のダイヤ改正の内容を取り上げたいと思います。
まずは、各社の発表内容の目立ったところを箇条書きで列挙しました。詳細は各社の公式HPをご覧いただきたいのですが、以下各社の項目をクリックすると、その会社のダイヤ改正に関する発表内容のページにジャンプすることができます。
1 JR北海道
・スーパー白鳥・白鳥の時刻一部変更
・スーパー宗谷の最高速度見直し(時速130kmから120kmへ)
・特急列車の一部運休継続
2 JR東日本(PDFファイルです)→既に取り上げました
3 JR東海
・「のぞみ」10本/h運転へ
・N700系充当の「ひかり」「こだま」を増やし、「のぞみ」スピードアップ
・ホームライナー新設(静岡→沼津)、愛知環状鉄道への直通列車縮小
4 JR西日本(PDFファイルです)
・徳山駅停車の「のぞみ」増、新山口駅停車は「のぞみ」減・「さくら」増
・姫路駅停車の「みずほ」を増発
・「びわこエクスプレス」増発、増発分は何とキハ189系で運転
・「こうのとり」の一部が西宮名塩に停車
5 JR四国
・新型特急電車8600系を導入(6月以降)
・「南風」は一部を高知で分割、高知以南は「あしずり」に建て替え
6 JR九州
・「さくら」停車駅パターン見直し
・787系「かもめ」や一部「みどり」の編成両数増
以下、管理人なりに感じたことを。
まずJR北海道ですが、一連の不祥事で会社そのものが大ダメージを受けていることに加え、使用できる車両が少なくなっていることが、今回のリリースに反映されているといえます。最近、キハ261系の投入を発表していますが、その車両が現実に使用できるようになるまでは、やはりタイムラグがありますし、まして183系をこれ以上酷使できませんし。
JR東海は東海道新幹線の改善など小幅な改正にとどまっていますが、やはりN700系の大増殖と700系の勢力縮小は不可避なのですね。
JR東日本を別として、趣味的に最も注目されるのは、JR西日本の「気動車によるびわこエクスプレス運転」でしょう。これはいうまでもなく「はまかぜ」用キハ189系の有効活用ですが、やはり「はるか」の延長ではルート上の都合で大阪駅を通れないという限界があったことと、北陸特急用の681・683系では編成単位が大きすぎること、山陰特急用の287系は十分な両数が確保されていないこと、などが考慮されたのではと思っています。また、「のぞみ」の新岩国停車を増強する一方で、新山口停車を削減するのは、対東京の航空便を考えた場合、岩国便への対抗措置であるのと同時に、山口宇部便との勝負を諦めたような感もあり、そうだとしたらやや残念な気もします。
JR四国・九州は東海と同様、小幅な改正にとどまっているといえますが、目立つのは系統分割や停車駅パターンの整理など、運転系統面にメスを入れることです。「南風」の系統分割は、遅延の影響を広範囲に及ぼさないようにすることと、末端区間での編成両数の削減という狙いがあることは疑いありませんし、九州新幹線の停車駅パターンの変更も、広い意味では合理化の一環といえます。ただJR九州の場合、米原-新大阪間と大して変わらない距離の博多-熊本間の駅数が多すぎるという根本的な問題があり、そこが悩みどころではあります。
JR東日本に比べると、どこも小幅な感が否めないダイヤ改正。
ただしこれは、言うなれば「嵐の前の静けさ」なのかもしれません。特にJR西日本は再来年、JR北海道は3年後の新幹線開業により、大きく変貌することが予想されるからです。そのときが来るのが楽しみなような、怖いような。
まずは、各社の発表内容の目立ったところを箇条書きで列挙しました。詳細は各社の公式HPをご覧いただきたいのですが、以下各社の項目をクリックすると、その会社のダイヤ改正に関する発表内容のページにジャンプすることができます。
1 JR北海道
・スーパー白鳥・白鳥の時刻一部変更
・スーパー宗谷の最高速度見直し(時速130kmから120kmへ)
・特急列車の一部運休継続
2 JR東日本(PDFファイルです)→既に取り上げました
3 JR東海
・「のぞみ」10本/h運転へ
・N700系充当の「ひかり」「こだま」を増やし、「のぞみ」スピードアップ
・ホームライナー新設(静岡→沼津)、愛知環状鉄道への直通列車縮小
4 JR西日本(PDFファイルです)
・徳山駅停車の「のぞみ」増、新山口駅停車は「のぞみ」減・「さくら」増
・姫路駅停車の「みずほ」を増発
・「びわこエクスプレス」増発、増発分は何とキハ189系で運転
・「こうのとり」の一部が西宮名塩に停車
5 JR四国
・新型特急電車8600系を導入(6月以降)
・「南風」は一部を高知で分割、高知以南は「あしずり」に建て替え
6 JR九州
・「さくら」停車駅パターン見直し
・787系「かもめ」や一部「みどり」の編成両数増
以下、管理人なりに感じたことを。
まずJR北海道ですが、一連の不祥事で会社そのものが大ダメージを受けていることに加え、使用できる車両が少なくなっていることが、今回のリリースに反映されているといえます。最近、キハ261系の投入を発表していますが、その車両が現実に使用できるようになるまでは、やはりタイムラグがありますし、まして183系をこれ以上酷使できませんし。
JR東海は東海道新幹線の改善など小幅な改正にとどまっていますが、やはりN700系の大増殖と700系の勢力縮小は不可避なのですね。
JR東日本を別として、趣味的に最も注目されるのは、JR西日本の「気動車によるびわこエクスプレス運転」でしょう。これはいうまでもなく「はまかぜ」用キハ189系の有効活用ですが、やはり「はるか」の延長ではルート上の都合で大阪駅を通れないという限界があったことと、北陸特急用の681・683系では編成単位が大きすぎること、山陰特急用の287系は十分な両数が確保されていないこと、などが考慮されたのではと思っています。また、「のぞみ」の新岩国停車を増強する一方で、新山口停車を削減するのは、対東京の航空便を考えた場合、岩国便への対抗措置であるのと同時に、山口宇部便との勝負を諦めたような感もあり、そうだとしたらやや残念な気もします。
JR四国・九州は東海と同様、小幅な改正にとどまっているといえますが、目立つのは系統分割や停車駅パターンの整理など、運転系統面にメスを入れることです。「南風」の系統分割は、遅延の影響を広範囲に及ぼさないようにすることと、末端区間での編成両数の削減という狙いがあることは疑いありませんし、九州新幹線の停車駅パターンの変更も、広い意味では合理化の一環といえます。ただJR九州の場合、米原-新大阪間と大して変わらない距離の博多-熊本間の駅数が多すぎるという根本的な問題があり、そこが悩みどころではあります。
JR東日本に比べると、どこも小幅な感が否めないダイヤ改正。
ただしこれは、言うなれば「嵐の前の静けさ」なのかもしれません。特にJR西日本は再来年、JR北海道は3年後の新幹線開業により、大きく変貌することが予想されるからです。そのときが来るのが楽しみなような、怖いような。