画像表示の不具合が治りましたので、画像付き記事の投稿を再開します。なお、この写真は以前の記事からの転載です。
昭和27(1952)年に登場して以来、西鉄で活躍を続けてきた313形(冒頭の写真)。
同形は現在貝塚線(旧宮地岳線)に2両編成が1本残っていますが、これらはいずれも、本来の吊り掛け駆動から西武701系由来のカルダン駆動に足回りを更新し、活躍を続けています。足回りを更新しなかった車両は、平成19(2007)年の貝塚線部分廃止のときに廃車され、このとき西鉄の営業車両から吊り掛け駆動の車両が姿を消しました。
その後も、1編成2両が元気に活躍してきたのですが、流石に60年超の寄る年波には勝てなかったようで、このたび退役が発表されました。
西鉄「モノコック」313形、5月から旧塗装に…来年1月引退
西日本鉄道(西鉄)は4月7日、貝塚線の開業90周年記念企画として、同線で運用している313形2両編成1本(315号編成)を旧塗装に変更すると発表した。
貝塚線は1924年5月23日、博多湾鉄道汽船の路線として新博多(後の千鳥橋)~和白間が開業。その後、運営会社の合併や路線の一部改廃などを経て、現在は西鉄が貝塚(福岡市東区)~西鉄新宮(福岡県新宮町)間11.0kmを貝塚線として運営している。
313形は戦後の1952年、大牟田線(現在の天神大牟田線)の通勤形電車として登場。強度を損なうことなく軽量化する「モノコック構造」の車体を日本の鉄道車両として初めて採用した。8両(2両編成4本)が製造され、1977年には宮地岳線(現在の貝塚線)に転属した。その後、2007年4月の宮地岳線西鉄新宮~津屋崎間廃止に伴い6両(2両編成3本)が廃車。現存する315号編成の2両(315+365号)も、2015年1月24日の運行終了をもって廃車となる。
西鉄は315号編成の引退を機に、貝塚線90周年記念企画の一環として同編成を旧塗装に変更することにした。旧塗装はベージュとマルーンの2色。現行塗装での運用は4月15日で終了し、4月16日から5月22日まで多々良工場(福岡市東区)で塗装変更作業を行う。5月23日から旧塗装による運行を開始する予定。
(レスポンスより)
東急の初代5000系が、航空機の機体の構造に範を取った「モノコック構造」を採用したのは、非常に有名な話ですが、同系の登場は昭和29(1954)年。その2年も前に、モノコック構造が採用されていたということは驚くべき事実です。やはり、終戦でGHQから航空機の製造・開発を禁止されたことで失業状態に陥った航空技術者が、鉄道の業界に流れ込んできたことが大きいのでしょう。
↑の記事によれば、現在西鉄に残る313形は1編成しかないようですが、その編成について5月から茶色とクリーム色の旧西鉄塗装に変更して運転するとのことです。
現行の黄色みがかったクリーム色に赤い帯が入る塗装は、今月15日で見納めとのことで、こちらも記録をしたい方は急がないといけませんね。
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