久方ぶりの関西私鉄ネタです(^^ゞ
昭和33(1958)年の登場以来、半世紀以上にわたって親しまれた、阪神の急行系車両の塗色。
「赤胴車」とあだ名されたその伝統の塗色が、遂に消滅することになりました。
姿消す伝統の「赤胴車」 阪神本線、週明けにも
産経新聞 5月14日(木)14時41分配信
阪神電鉄の特急や急行電車として活躍し、クリームと朱色の塗色から「赤胴車」と呼ばれ親しまれてきた車両が、近く“表舞台”から姿を消す。阪神電鉄が週明けにも本線での運行を終了する方針を固めたことが14日、分かった。昭和33年から半世紀以上続いた伝統のカラーだが、今後はオレンジとベージュの車両に統一。普通電車用のクリームと青色のツートンカラー「青胴車」は存続させる。
赤胴車は、少年剣士の活躍を描いた人気ドラマ「赤胴鈴之助」になぞらえ、名付けられた。車両のリニューアルに伴い朱色からオレンジ色への塗り替えが進み、本線を走行する赤胴車は現在、8000系電車1編成のみとなっていた。武庫川線用の赤胴車(2両編成)は当面残す。
新しい塗色については、阪神ファンの一部利用者から「なぜジャイアンツカラーなのか」といった声もあったという。阪神電鉄の関係者は「昔ながらの塗色がもう本線で見られなくなるのかと思うと寂しいが、これも時代の流れなのかもしれない」と話している。
(Yahoo!ニュースより)
いよいよ「赤胴車」消滅ですか…。
現在の急行系車両の塗色
今はこのような、オレンジ+白のツートンになってしまいました。
ただ、オレンジといえば阪神タイガースのライバルチームのイメージカラーでもあるため、タイガースファンでもある沿線住民の皆さんにとっては、内心忸怩たるものもあるようです。実際、ステンレスの1000系が走り始めたころだったか、株主総会で「何でジャイアンツのイメージカラーの電車が阪神線を走ってるんだ!」という質問が、本当に出たらしいですからね(^_^;)
現在残っている最後の「赤胴車」は、8000系の1編成だけのようです。
これが「赤胴車」 もう見られなくなる
↑の写真は昨年の3月に撮影したものですから、ことによると、現時点ではこの編成も塗り替えられてしまっているかもしれません。
ただし、「赤胴車」の塗装が阪神から完全に消えてしまうのかといえば、そうではなく、武庫川線に残る車両については、現行の「赤胴車」塗色を維持するとのことです。
武庫川線では今後も見ることができる
それは結構なのですが、そうなると武庫川線は、「赤胴車」の「動態保存」の路線ともいえますね。沿線の方には失礼ですが。
ただこちらも、案外1000系の2連などで置き換えられてしまうような気もします。そのため、いつまで見られるかどうかはわかりません。
なお、普通系の「青胴車」は残るそうです。
この色は存置される
ただ、「色が存置される」とはいえ、現在これら5000系列も5700系によって置き換えが始まっており、5700系が増えればそれだけこれらの車両は退役していくわけですから、今後は数を減らしていくことになると思われます。
管理人が子供のころ、関西の私鉄を紹介する本には、阪神の「赤胴車」が特急のヘッドマークを誇らしげに掲げて走っている写真が必ず載っていたものです。長じた後もこの色はずっと残っていましたから、阪神電車といえばこの色でした。そのような色が消えていくのは、愛好家としては寂しいですが、これも時代の流れですから仕方ありません。
でも近い将来、リバイバル塗装とかいって走らせるんじゃないだろうな…。
※ 当記事で使用している写真は、いずれも以前の記事からの転載です。
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3130.またひとつ消える昭和の鉄道風景~阪神「赤胴車」消滅へ
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