長津田の月例視察に出かけても、留置中の姿ばかりに遭遇する8642F。
この編成は、車号から分かるように8500系のラストナンバー編成なのですが、編成中の電動車4ユニットのうち、両端の2ユニットが他の8500系と同じ界磁チョッパ、中間に組み込まれた2ユニットが、何とVVVFインバーター制御という変わり者。しかも2ユニットのうち片方(8799-0802)は改造、もう片方(0718-0818)は新造時からVVVFインバーターという経歴を持っています。
事程左様に変わった編成であることからか、平成15(2003)年の東武線乗入れ開始の際も、東武乗入れ対応改造は施されず、東武線には乗り入れることのできない所謂「サークルK」編成となりました。
その後は稼働率が極端に落ち、平日以外は殆ど動かなくなってしまいました。
というわけで、管理人は、ここ10年ほどの間、まともに動いている8642Fを見たことが無かったのですが、5月15日の夕方に半蔵門線を利用した際、この編成に遭遇、押上まで乗車しました。
そして終点の押上駅で写真を撮影した次第。
まず正面から。
![150515_181843.jpg]()
正面は普通
「○K」マークがあるのと、軽量車(8631F以降)特有の屋根肩部のカーブを除けば、先頭形状に特に注目すべき点はありません。
車内はこうなっています↓
![150515_181830.jpg]()
9000系に近い
8500系の最終増備車、車号で言うと8637F以降の編成で製造された車両は、当時製造に着手された9000系の内装の意匠を大幅に取り入れ、9000系同様の平天井化、座席袖仕切り形状の変更、座席間の仕切り板の設置などが実施されています。それと同時に、それまで壁がクリーム色、座席モケットがワインレッドだったものを、壁を白、座席モケットを茶色とオレンジの2色にしました。
ちなみに、既存編成に挿入するために製造された中間車は、在来車と内装は変わりませんが、座席間の仕切り板の設置だけが実施されています。
以下は、VVVF改造車8799と0802の車号。あえてノーキャプションで。
![150515_182057.jpg]()
![150515_182038.jpg]()
ちなみに「0802」とは、「デハ8800の102両目」という意味で、東武だと「クハ84102(はっせんよんひゃくのひゃくに)」となるべき車号です。これは、8500系のデハ8700・8800が1形式100両を超えてしまったのと、東急ではコンピューターで車号を管理しているため、その処理能力の関係で5桁にはできなかったという事情があったからです。
そしてこちらが、新造時からVVVFインバーター制御装置を搭載するユニットにして、8500系のみならず8000系列の最終増備車、0718と0818です。こちらも両者の車号をご覧に入れますが、こちらは0818の銘板(平成3年)もあわせてアップします。これも3点、ノーキャプションでどうぞ。
![150515_182009.jpg]()
![150515_181950.jpg]()
![150515_182019.jpg]()
この2両は、実に677両に及ぶ8000系列最後の新造車です。
しかし時の流れは早いもので、この2両が落成してからでも、20年以上の月日が経過しているのですよね。
ちなみにこの平成3年という年は、AKBグループの中心メンバーが多く生まれた年でもあります。高橋みなみさん、板野友美さん、柏木由紀さん、あとは鉄道方面の造詣を深めている松井玲奈さんなど(これらのお名前の列挙には一切の他意はありません)。そりゃ管理人も歳を取るわけだorz
昨年6月のダイヤ改正から、土日にも「サークルK」運用が増えましたが、この増えた運用は2000系が務めることが多くなっています。そりゃ確かに、界磁チョッパの8500系・8590系よりはエネルギー効率はいいでしょうし、チョッパ+VVVFの混成の8642Fも使い勝手という点では一歩譲るものと思われます。そのために8642Fの稼働率が落ちているのでしょう。
管理人はこの編成に永田町から押上まで乗車しましたが、加速がぎくしゃくしているとか、乗り心地に難があるとか、そのようなことは全く感じませんでした。なので、もっと走ってもいいような気がしますが、やはり突発事故発生時を考えると…なんでしょうか。何とも勿体無い気がします。
とはいえ、現在の東急は田園都市線へのホームドア設置とそれに伴う6扉車放逐をアナウンスしていますから、ひょっとすると8642Fのような異端編成は、それに伴う淘汰が検討されているかもしれません。そうなると、動いているこの編成に遭遇する機会は、なおさら貴重ですね。
最後に今回のおまけ。
押上駅の内側線は、実は駅の先まで線路が伸びています。
![150515_181851.jpg]()
この先へ伸びる機会ありや?
計画としては松戸方面の延伸がありますが、墨田区~葛飾区の軟弱地盤を掘り進むことによる工事のコスト、また荒川・江戸川という大河川をどうやって越えるかという問題もありますので、今のところ実現は望み薄と言わざるを得ません。
でも、この写真を見ていると、8642が松戸へ行きたがっているようにも…見えなくはない?
◇関連記事
№1056.この線路、とどきますか
№1454.The Only One~BLUE in REDs
この編成は、車号から分かるように8500系のラストナンバー編成なのですが、編成中の電動車4ユニットのうち、両端の2ユニットが他の8500系と同じ界磁チョッパ、中間に組み込まれた2ユニットが、何とVVVFインバーター制御という変わり者。しかも2ユニットのうち片方(8799-0802)は改造、もう片方(0718-0818)は新造時からVVVFインバーターという経歴を持っています。
事程左様に変わった編成であることからか、平成15(2003)年の東武線乗入れ開始の際も、東武乗入れ対応改造は施されず、東武線には乗り入れることのできない所謂「サークルK」編成となりました。
その後は稼働率が極端に落ち、平日以外は殆ど動かなくなってしまいました。
というわけで、管理人は、ここ10年ほどの間、まともに動いている8642Fを見たことが無かったのですが、5月15日の夕方に半蔵門線を利用した際、この編成に遭遇、押上まで乗車しました。
そして終点の押上駅で写真を撮影した次第。
まず正面から。

正面は普通
「○K」マークがあるのと、軽量車(8631F以降)特有の屋根肩部のカーブを除けば、先頭形状に特に注目すべき点はありません。
車内はこうなっています↓

9000系に近い
8500系の最終増備車、車号で言うと8637F以降の編成で製造された車両は、当時製造に着手された9000系の内装の意匠を大幅に取り入れ、9000系同様の平天井化、座席袖仕切り形状の変更、座席間の仕切り板の設置などが実施されています。それと同時に、それまで壁がクリーム色、座席モケットがワインレッドだったものを、壁を白、座席モケットを茶色とオレンジの2色にしました。
ちなみに、既存編成に挿入するために製造された中間車は、在来車と内装は変わりませんが、座席間の仕切り板の設置だけが実施されています。
以下は、VVVF改造車8799と0802の車号。あえてノーキャプションで。


ちなみに「0802」とは、「デハ8800の102両目」という意味で、東武だと「クハ84102(はっせんよんひゃくのひゃくに)」となるべき車号です。これは、8500系のデハ8700・8800が1形式100両を超えてしまったのと、東急ではコンピューターで車号を管理しているため、その処理能力の関係で5桁にはできなかったという事情があったからです。
そしてこちらが、新造時からVVVFインバーター制御装置を搭載するユニットにして、8500系のみならず8000系列の最終増備車、0718と0818です。こちらも両者の車号をご覧に入れますが、こちらは0818の銘板(平成3年)もあわせてアップします。これも3点、ノーキャプションでどうぞ。



この2両は、実に677両に及ぶ8000系列最後の新造車です。
しかし時の流れは早いもので、この2両が落成してからでも、20年以上の月日が経過しているのですよね。
ちなみにこの平成3年という年は、AKBグループの中心メンバーが多く生まれた年でもあります。高橋みなみさん、板野友美さん、柏木由紀さん、あとは鉄道方面の造詣を深めている松井玲奈さんなど(これらのお名前の列挙には一切の他意はありません)。そりゃ管理人も歳を取るわけだorz
昨年6月のダイヤ改正から、土日にも「サークルK」運用が増えましたが、この増えた運用は2000系が務めることが多くなっています。そりゃ確かに、界磁チョッパの8500系・8590系よりはエネルギー効率はいいでしょうし、チョッパ+VVVFの混成の8642Fも使い勝手という点では一歩譲るものと思われます。そのために8642Fの稼働率が落ちているのでしょう。
管理人はこの編成に永田町から押上まで乗車しましたが、加速がぎくしゃくしているとか、乗り心地に難があるとか、そのようなことは全く感じませんでした。なので、もっと走ってもいいような気がしますが、やはり突発事故発生時を考えると…なんでしょうか。何とも勿体無い気がします。
とはいえ、現在の東急は田園都市線へのホームドア設置とそれに伴う6扉車放逐をアナウンスしていますから、ひょっとすると8642Fのような異端編成は、それに伴う淘汰が検討されているかもしれません。そうなると、動いているこの編成に遭遇する機会は、なおさら貴重ですね。
最後に今回のおまけ。
押上駅の内側線は、実は駅の先まで線路が伸びています。

この先へ伸びる機会ありや?
計画としては松戸方面の延伸がありますが、墨田区~葛飾区の軟弱地盤を掘り進むことによる工事のコスト、また荒川・江戸川という大河川をどうやって越えるかという問題もありますので、今のところ実現は望み薄と言わざるを得ません。
でも、この写真を見ていると、8642が松戸へ行きたがっているようにも…見えなくはない?
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№1454.The Only One~BLUE in REDs