今日はネタがなければ、「降りたことのある駅」の残りをお送りしようかと思っておりました。
しかし、今回取り上げるニュースの他にも、複数飛び込んできまして、ネタ涸れもどこへやらの嬉しい悲鳴でございます。
さて本題。
駅弁は世界に誇るべき日本の文化ですが、まさかその駅弁を欧州に輸出しようという発想をもって、現実に行動しようとする企業が出現することを、誰が予測できたでしょうか(反語)。
しかもその進出先、美食の都と名高い、あのパリですってよ奥さん。
というわけでこんなニュース。
パリの駅に専用店舗、駅弁を試験販売へ…JR東
JR東日本は20日、12月1日から2か月間、パリの主要な玄関口のリヨン駅構内に専用店舗を設け、駅弁を販売すると発表した。和食の人気が高いフランスで試験的に発売し、評判が良ければ本格的に売り出す。フランス牛をすき焼き風に味付けした和風弁当や、日本の伝統的な幕の内弁当、おにぎり弁当など5種類をそろえる。価格は8~15ユーロ(約1090~約2040円)。
ヨーロッパの長距離列車では食堂車が連結されることが多く、車内に持ち込む食べ物はサンドイッチなどが一般的だ。ただ、和食ブームの影響でフランスでは弁当は「BENTO」として認知されつつあり、JR東は駅弁が受け入れられる可能性が高いと見ている。
(YOMIURI ONLINEより)
「欧州の長距離列車には食堂車が連結されることが多い」とはいっても、TGVやユーロスターなど高速列車の場合、新幹線のビュフェのような簡易型であり、しかもあちらも食堂車連結列車も減少傾向にあるそうなので、そこにこのような「EKIBEN」の割って入る余地がある、という計算なのでしょう。あとは、欧州諸国の中でもフランスは特に日本文化への関心が高いそうで、そのことも進出を後押しした要因と思われます。
ただ、日本の食材を使っているせいなのか、あるいは現地で日本風の駅弁を調製することが大変だからなのか、正直なところ
お高い
のは否めません。別の報道によれば、いなり寿司+かんぴょう巻きの「助六寿司」が8ユーロ、シャロレー牛使用のすき焼き弁当が15ユーロだそうですが、助六寿司で1000円オーバーですか…。すき焼き弁当は現地のブランド牛使用なのである程度の値段は覚悟する必要がありますが、それでも日本円に直すと「叙々苑の焼肉弁当」と大差ない値段になってしまいます。それでなくともパリは「美食の都」でもあり、グルメにかける情熱も凄まじいフランス人に、果たして受け入れられるのでしょうかね?
日本ではコンビニ弁当などに押されて元気がない「駅弁」ですが、その文化が輸出されて海外で花開き、現地の独自の駅弁でも出来たら楽しいですね。さらに、その現地独自の駅弁が、日本に逆輸入されることがあったら、それも大いに楽しみです。
成否は分かりませんが、久しぶりに夢とロマンのある話だと思いました。
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