以前の記事で、東急東横線の地下化前の地上の渋谷駅を紹介するものがあったのですが(下記関連記事参照)、その記事のタイトルが「地上の星」でした。
東急は地下鉄(副都心線)とつながることで地上の渋谷駅を放棄してしまったわけですが、近鉄は同様にさらに先に線路を延ばしたにもかかわらず、地上のターミナルは放棄せず、現在までそのまま使用を継続しています。それが大阪上本町駅(7年前の阪神難波線開業時から正式に『大阪上本町』に改称。以下、当記事では単に『上本町』とします。大阪難波も同様に『難波』とします)の地上ホーム、乗り場の番線で言うと3~9番線です。もっとも、9番線といっても阪急梅田や南海難波のように9線あるわけではなく、線路は地下の2線と地上の5線、合計7線となっています。
地上にある地下乗り場の案内↓
特急の発車番線に注意との記載が
実はこの駅では、難波発着の特急と上本町始発の特急の乗り場は異なります。前者が地下ホームで後者が地上ホーム。だからちゃんとホームを確認しておかないと、乗りそこなうなどの悲劇が発生する危険性があるわけでして。
こちらはその旨の注意書き↓
特急発車ホームにある
随分少なくなった印象です。ちょっと前までは、伊勢志摩方面の特急は殆ど上本町発着だったのですが、やはり難波発着の方が利便性がいいということか、次第に難波発着列車が増えていきました。「しまかぜ」も、大阪発着列車は難波発着とされています。
↑の写真を撮影した同じ場所から、全体を見通してみました。
そこそこ広い
地上だけでも関東のターミナル駅よりは広いですね。
やはり関東の私鉄はターミナル確保に苦労していたり(京成上野、東武浅草など)、拡張が思うに任せなかったり(京王新宿など)、そういう事情がありますから、関西私鉄の広いターミナルは、関東の鉄ヲタはどうしても羨望の眼差しを持って見てしまいます。
こちらは、急行の在来車と普通の「シリーズ21」の並び。
どちらがお好み?
マルーン+アイボリーのツートン(左)と、白にベージュのツートン(右)では、どちらが人気があるんでしょうかね。管理人は断然左ですけれど。
左の在来車(2800系?)による急行。
長駆五十鈴川まで足を伸ばす
この列車、鳥羽の一駅先、五十鈴川まで足を伸ばします。
証拠写真がこちら
しかしこの列車、見てみたら6連の6両全てがロングシートorz 以前、管理人がいが鉄道に乗りに行った際、伊賀神戸から伊勢中川まで急行に乗ったらオールロングで愕然としたことがありますが、せめて「L/Cカー」くらい使おうよ…。あるいは、「クロスシートに座りたけりゃ特急料金を払え」ということか?
…まあ、下衆の勘繰りは止めます(´・ω・`)
こちらが「シリーズ21」による高安行き普通。
この顔も見慣れた
この顔、阪神でもかなりの頻度で遭遇する顔となりました。
ちなみに、急行以下の料金不要列車で地上ホーム発着の列車は、全て大阪線方面への列車で、奈良線方面へは行きません。逆に地下ホーム発着の料金不要列車は全て奈良線方面への列車。これはなぜかというと、編成の向きや運転台の仕様などが異なるため、奈良線の列車を上本町地上ホームに入れることができず、大阪線の列車を地下線に入れることができないからだそうです。したがって、特急以外のお客が難波方面から来て大阪線方面へ向かう場合、又はその逆の場合は、この駅から布施駅までのどこかで乗り換える必要があります。実際には鶴橋駅で大阪線と奈良線の列車が同じホームで乗り換えることができるので、鶴橋駅での乗り換えが一番便利になっています。
かつて地上の東急渋谷駅が地下化されるとき、近鉄のここのように、地上駅も存置できないものかと管理人は思っていました。しかし実際には地上の東急渋谷駅は放棄された。その理由は、地上線と地下線の合流点を作ることができなかったためです。現在の東横線は代官山駅の渋谷寄りから高度を下げ、地下に潜っていく線形ですが、あそこで分岐に必要な用地を確保できなかったのが残念です。
…いかんいかん、近鉄の記事なのに東急の話をしてもしょうがないですね。失礼。
管理人はこの後、↑の普通高安行きに乗り、布施駅を目指します。この列車に乗ったことで、未乗だった上本町-鶴橋間の地上線に乗車を完了。記録としては完乗していたのですが、ここだけが残っていましたので、これで憂いをなくすことができました。
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№2336.【東急記事300本】地上の星~東横線渋谷駅を記録する【記念記事】