以前にこんな記事を物したときには、この編成は早晩退役するのではなかろうかと思っていたのですが、あにはからんや、この記事をアップした9年後の今日まで、この編成は生き延びています(^_^;)
その後も、当時と変わらずほぼ平日のみの稼働となり、土日に長津田へ見に行くと、検車区の突端で下り方先頭車のご尊顔を拝むことが多くなっているのですが、平日はどっこい稼働しているようです。
実際、管理人も遭遇いたしました。
前置きが長くなり失礼しました。
この編成とは、こちらでございます↓
8606F
「最後の幕車」として著名な編成ですが、東急全体でも、行先表示が幕の車両はこれと8590系2編成、合計3編成しかありません。
(管理人の独り言)
いつの間に、池上・多摩川線用の1000系は幕を止めたんだろ(^_^;)
あれで幕が全滅していたなんて、全く気付かなかったorz
…それはさておき。
8606Fとして製造された車両は、両先頭車の8506、8606と中間電動車の8706、付随車8906の4両。これらは昭和50(1975)年に落成、翌年に中間電動車8806を組み込み5連化されています。その後幾たびかの編成変更を経て10連化され、現在に至ります。
先頭車8606の、昭和50年製造を示す銘板↓
見にくいが「東急車輛 昭和50年」とある
今年平成29年は西暦2017年ですから、もう落成してから42年となります。デハ3450の最短命車の45年に迫ってはいるものの、デハ3650の47年、デハ3500の60年(!)には及びません。しかし、それでも40年越えという活躍期間は、十分に驚異的な長さです。
こちらは、登場翌年の昭和51(1976)年に鉄道友の会ローレル賞(LL賞)を受賞した記念のプレート。
受賞は東急初だった
この車両がLL賞を受賞するまで、東急の車両にはLL賞は勿論、ブルーリボン賞(BR賞)受賞車両もひとつもなかったのです。そのためか、8500系がLL賞を受賞したときの東急のはしゃぎようは大変なもので、「8500系 ローレル賞」というやや鈍重なヘッドマークを付けて、池上線を除く東急各線で記念列車を運転したものでした。管理人は当時小学2年生でしたが、そのときの沿線の熱狂は、よく覚えています。
東急ファンである管理人としては、存命の間に東急の車両がBR賞を受賞するのを見てみたいと思いますが…2020系に期待することにしましょう。
こちらが車内。
リニューアルによって、オリジナルとは異なる内装になっています。
9000系に準じた内装に改められた
この内装のリニューアルも、全車完了とはいかないうちに廃車が始まってしまい、中にはリニューアル施工済みの車の方が、未施行車より先に廃車になっている例もあります。
8500系にはVVVF改造車が2両だけあり、それがデハ8799とデハ0802なのですが、この2両は将来的な8000系列のVVVF化のテストケースだったということです。実際には、8000系列をVVVF化改造するのには、新車投入と大して変わらないコストがかかることが判明したことから、5000系列の投入によって8000系列の淘汰を進め、東横線・大井町線の8000系は完了したものの、田園都市線の8500系は未了となっています。就役後40年を超える車が現在なお生き延びている理由も、まさにその点にあるわけでして。
世が世ならば、8000系列は今でも、VVVFのパルス変調音を響かせて、田園都市線-半蔵門線-東武線ルート、又はみなとみらい線・東横線-副都心線-東武東上線・西武池袋線ルートで元気に走っていたかもしれず、そうなったらどういう風景になったのか、ちょっと見てみたいとも思います。
しかし現実はそうならなかった…(´・ω・`)
来年度から2020系の投入が始まりますが、真っ先に淘汰されるのは、恐らくですが東武に乗り入れることができない「サークルK」編成でしょう。そうなれば、8606Fは真っ先に退役となる可能性が高いと思われます。って、こんなこと毎回のように言ってますが、あくまで管理人自身による予想なので、外れてもお叱りはご無用に願います(^_^;)
おまけ。
押上駅2番線の向こう側。
松戸に通じる日は来る?
8500系がこの先を走る日は…多分来ないだろうな(´・ω・`) 仮に線路が伸びたとしても、そのころには8500系は完全に淘汰されていると思われるからです。
しかしこのアングル、以前の記事のときも同じ写真撮ってた(^_^;)
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シリーズ記事「PURPLE FRONTIER」全5回
(押上~松戸間の半蔵門線予定ルート上を視察したもの)
※ 当記事で使用している写真は、全て東京メトロ半蔵門線押上駅で撮影したものですが、当記事のメインは8500系という車両のため、記事カテゴリは「営団地下鉄・東京メトロ」ではなく「東急」としております。