かねてから進められていた、新京成電鉄の鎌ヶ谷市内(くぬぎ山~鎌ヶ谷大仏間)の高架化ですが、去る10月21日(土曜日)から下り線(松戸→津田沼方面)が高架に切り替えられました(こちら)。これで該当区間の踏切の閉鎖時間が単純計算で2分の1になり、道路渋滞解消に寄与するものと思われます。
上り線も含めた完全高架化は、やや先の平成36(2024)年度だそうですが、そうなればこの区間の踏切は完全に除却されます。ただ、踏切の完全除却までには、まだ7年かかるんですね(^_^;)
というわけで、この3駅を見てまいりました。
まずは北初富駅から。
高架ホームに取り付けられた駅名標
当然のことながら、ピンク色ベースの「ももいろ新京成」モードになっています。
高架駅化される鎌ヶ谷市内の3駅のうち、この北初富だけが相対式ホームとなりますが、既に上り線は線路が敷設され、あとはホームの整備を待つばかり。
ここは完全高架化には7年もかからなさそう
↑の写真は、北初富駅の松戸方から撮影したものですが、こちらはホーム津田沼方から隣駅を望んだもの。
見える
線路の先に見えるのは新鎌ヶ谷駅です。
北初富といえば、かつての北総開発鉄道(現北総鉄道)の第1期開業の際、北総線の始発駅とされていた駅です。当時は松戸への直通列車が運転されていて、この駅から高架橋を駆け上がり、当時は信号場だった新鎌ヶ谷から現在の北総線に合流していたものです。その後、平成4(1992)年7月8日に北総線としての北初富-新鎌ヶ谷間は廃止され、同時に新京成に新鎌ヶ谷駅が開業、北総線と新京成との接続は同駅での乗り換えとなり、直通運転は終了しました。
当時の直通運転は、現在の京成千葉線への乗り入れとは異なり、新京成と北総開発の相互乗り入れで、当時健在だった新京成の旧型車が、吊り掛けサウンドも高らかに北総線の高規格の線路上を爆走していましたから、趣味的にはかなり面白いものだったと思います。北総線が京成高砂に達した平成3(1991)年3月31日から、上記平成4年7月8日までの間には、京成高砂からの都営浅草線方面への直通列車と、新京成松戸方面への直通列車が併存していたことになりますから、この時期は特に面白かったかもしれません。
そして北初富の隣駅新鎌ヶ谷。ここは開業年次こそ新しいものの、北総線のみならず東武(野田線・アーバンパークライン)との乗換駅であり、鎌ヶ谷市内の鉄道交通の要衝となっています。
ここにも北初富と同じ仕様の駅名標が
新鎌ヶ谷は北初富と異なりホームが島式なので、上り線乗り場となる反対側は、工事用の柵で覆われています。既に設備は出来上がっているようですが。
新鎌ヶ谷駅ホームから初富方を望みます。
ここも上り線は既に線路の敷設が済んでいる
新鎌ヶ谷駅で面白かったのは、列車案内表示と駅名標。
まずは列車案内表示。1番線(写真の左側)は下り線側であり列車が来るので、ちゃんと表示を行っていますが、2番線は上り線が未完成なので、このような表示になっています。
大きな字で「調整中」
これがあと7年続くんでしょうか(^_^;)
そして駅名標の2番線側はこのとおり↓
真っ白
表示が何もありません。これは片側だけで充分だということなのでしょう。しかしこちら側に表示しても、1番線側と同じ表示内容なら問題はないような気がしますが。
さて、北初富-新鎌ヶ谷の間は、上り線がほとんど出来上がっているため、この区間だけであれば上り線もろとも高架化できたのではないかと思えてきます。
しかし、それは、新鎌ヶ谷→初富の様子を見たら、困難であることがすぐにわかりました。
というわけで → 後編に続く