昨年11月の「都営フェスタ」で注目された、都営浅草線用としては約30年ぶりの5500形。今年に入って営業運転を開始し、当初は泉岳寺~西馬込間の「機織り」運用に入っていましたが、最近は京成や京急などへの直通運転にも充当されるようになりました。
10月18日夜、そろそろネタ目当ての愛好家がいなくなるころだと思い、五反田駅で網を張っていますと、目論見どおり、泉岳寺~西馬込間の機織り運用に5500形が入っていることを確認できました。それが冒頭の写真です。
そこで管理人は、この編成が折り返してくるのを待ち構え、西馬込まで乗車。
西馬込では、折り返しの時間を利用し、車内外の写真を撮影しました。したがって、以下の写真は全て西馬込駅で撮影したものとなります。
まずは側面をご覧いただきましょう。
この写真は、特徴的な側扉の窓の形状が分かるのもそうですが、ラインカラーのローズピンクの使い方などもわかります。
扉と窓上部にピンクのラインが入る
以前の車両は、窓下にラインカラーの横帯を入れていたものですが、最近のホームドアの普及に伴い、窓下がホームドアの筐体に隠れてしまい、ホーム上の乗客から見えなくなることからか、窓下以外にラインカラーを入れるようになっています。山手線のE235系は扉部分のみを鶯色とし、同じ都交通局の新宿線用10-300形の後期型は窓上に黄緑色の帯を入れています。5500形は窓上と扉部分をラインカラーの色にしているので、両者の折衷型といえます。
しかし、扉の窓の形状、やっぱり「コマネチ」(ビートたけしの往年のギャグ)だと思ってしまう管理人はアラフィフ(^_^;)
ちなみに、都営浅草線の車両は、先代の5300形も先々代の5000形も、ラインカラーのローズピンクを車体のカラーリングにあしらったことはありません。ラインカラーのローズピンクを纏うようになったのは、5500形が初めてです。この理由は謎ですが、ファッションの世界では、ピンク系の色は紫系と並んで、着こなしが難しい色、コーディネートが難しい色の双璧とされているそうです。なので、デザイン的に難しかったということはあるのかもしれません。
それと、窓部分に入っている、翼をイメージしたと思われるデザインも、スピード感を感じさせるものです。5500形は成田スカイアクセス線を120km/hで走行できる性能を有しており、かつ京急の現有車両とも併結運用が可能ということなので、このようなスピード感あるデザインは非常によく似合います。やはり、乗り入れる(であろう)成田・羽田の両空港を意識したデザインなんでしょうか。
こちらは側面全体を撮影したもの。
平滑なステンレス車体
平滑なステンレス車体は、総合車両製作所(旧東急車輌製造)の次世代ステンレスカー「Sustina」の証。ステンレスカーも技術的な進歩が顕著で、初期のそれは窓の上下の波板(コルゲート)が目立ったものですが、第2世代の軽量ステンレス車(東急8090系・国鉄~JR205系など)は少ない横線(ビード)に代わり、さらに第3世代のJR209系以降は、そのような波板も横線も入らなくなりました。そして第4世代と言える「Sustina」に至り、完全に平滑な車体を実現しています。
こちらは、側面の行先表示器。
E233系と同じ
種別、行先の他に、次の停車駅などの停車駅案内が出るのは、JR東日本のE233系以降と同様とされています。同じ都交通局の10-300形後期型や、京王の新5000系、東急の2020・6020系などもこのような表示です。ただ、内容によっては情報量が多すぎて、このスペースでは足りないような気も。東武30000系のような特大のものを用意しろとは言いませんが、京王5000系のようなやや大型化したものでも良かったのでは…と思います。
最後に、新旧交代のツーショットを。
やはり5300形が旧型に見える
5300形もそれなりに斬新なデザインであり、乗っている分にはそれほど古さを感じないのですが、やはり5500形と比べてしまうと、あの喧し過ぎるパルス変調音などと相まって、流石に見劣りは否めない感があります。
写真の点数が多くなりましたので、内装編は次回へ続きます。
※ 当記事は10/28付の投稿とします。