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5114.京王バスの「北の防人」~JR中央線の北側を行く「中92」

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(冒頭の写真は以前の記事からの転載です)

 

京王バスの一般路線バスで唯一、JR中央線のラインから北へ路線を伸ばす「中92」。この路線がJR中央線の北側、しかも現在の関東バスの「シマ」のど真ん中を走っているのは、以下の経緯によります。

戦前、この路線を運営していた会社は「大正乗合自動車」という会社だったのですが、その会社が東横乗合自動車(東京横浜電鉄のバス部門)となり、その後「大東急」化に伴い東京急行電鉄が継承しました。戦後「大東急」解体の際に、京王帝都のバス路線網培養を意図して、関東バスの「シマ」であるにもかかわらず、京王帝都に残されたという経緯があります(『大東急』分割時、関東バスに承継させようかという案もあったらしい)。「大東急」を構成した4社のうち、京王帝都が最も路線総延長が短く経営基盤が脆弱であることが不安視された(だからこそ旧小田急傘下にあった井の頭線を京王帝都の所属とさせた)ことは、当ブログでも折に触れて言及していますが、鉄道の路線網が貧弱だからバスで培養しようという発想だったようです。

 

3月20日、「中92」に練馬から中野まで全区間乗車してみました。

 

発車すると西武線のガードをくぐり、練馬警察署の前を通って目白通りを西へ進みます。そして目白通りを斜めに左折、さらに左折して南蔵院通りに入ります。このあたりは静かな住宅街で、片道1車線ではありますがバスはすいすいと進んでいきます。

 

そして豊玉中二丁目を過ぎると、一方通行区間に入ります。

 

商店街のど真ん中をバスが行く

 

そして沼袋駅。沼袋駅は、同じ中92でも中野方面行きのバスしか停車しません。「中92」の逆方向への便は、やや離れた新青梅街道経由となります。

沼袋駅バス停は西武新宿線の踏切の間近にあり、バスも足止めを食らうことがありますが、このときも客扱いが終わったら警報機が鳴りだし、足止めとなりました。

その足止めされた最中に通過していったのは…。

 

「NRA」10000系の「小江戸」

 

「NRA」こと10000系は、池袋線では全運用が001系「LaView」に置き換わりましたが、こちら新宿線では健在です。着席需要自体はあるのだから、「S-TRAIN」に置き換えても…と思いましたが、やはり10連の大編成は扱いにくいんでしょうか。それなら7連の10000系の方がいいのかな。

 

ここを過ぎると中野駅まではもう少し。桜の並木の中を関東バスとともに進み、中野区役所前に出ます。

そしてJR中央線のガード下が降車バス停。以前は中野駅の乗り場は京王バスが南口、関東バス(国際興業バス)が北口と分けられていて、「中92」も中野駅から北へ向かう路線でありながら南口に発着していたものですが、最近北口の発着に改められたようです。このあたりは、事業者ごとの区分けから行先ごとのそれに改められたということで、JR中央線の南側である五日市街道営業所へ向かう関東バスは、南口の発着となっています。

 

まだ中野→練馬の方向は乗ったことがありませんが(管理人が過去に乗ったのは、今回も含めて全て練馬→中野)、今度は乗ってみようと思います。勿論、練馬から乗っても商店街のど真ん中を行く意外性、西武新宿線の踏切を越える楽しみはありますので、上下それなりに楽しめる路線だと思います。

 

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※ 当記事は03/27付の投稿とします。


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