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5854.2022年鉄道友の会ブルーリボン賞・ローレル賞に思う~BR賞の「権威」「格」とは

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今年もやって参りました、鉄道趣味界の一大アワード、鉄道友の会ブルーリボン賞(BR賞)・ローレル賞(LL賞)の発表。

 

今年のBR賞・LL賞は、これら車種に決定しました。

 

BR賞 京急1000形1890番代「Le Ciel」

LL賞 東京メトロ17000系・18000系、京阪3850形(3000系編成のプレミアムシート車)

 

「Le Ciel」は、残念ですが管理人は現車の写真を持ち合わせていませんので、こちらで代用させていただきます。

 

160807_151040.jpg

こちらはオールロングシート

 

「Le Ciel」は、1890番代4連について、ロング/クロス転換仕様(つまり近鉄で言うL/Cカー)であり、しかも京急の車両としては初めてトイレを装備した車両。主に「モーニング・ウイング号」に使用されているようです。「ようです」というのは、管理人が現車を見たことも乗ったこともないから。

 

LL賞はこちらの車両。

 

7000系を全て放逐した

 

既に17000系は10連6本・8連15本の投入が完了し、7000系が全て放逐されました。

対して、18000系は4編成が稼働中であり、5編成目が甲種回送されてきたとのこと。

 

最終的には19編成になる

 

京阪3850形は写真がありません。ごめんなさい。

 

こちらが鉄道友の会の発表。両賞の授賞理由が述べられています。

 

 

詳細は上記リンク先をクリックしてお読み願いたいのですが、鉄道趣味界で噴出しているのが「Le Cielは果たしてBR賞にふさわしかったのか?」という疑問。

ちなみに京急所属車両のBR賞受賞は2000形以来2度目ですが、2100形はBR賞はおろか、LL賞にもかすりもしなかったんですねえ…。

 

120218_142527.jpg

実はかすりもしなかった「悲運の車両」

 

実際こういう声もあるわけでして。

 

 

なぜこうなってしまうのかというと、平成26(2014)年から「該当車なし」という選択肢がなくなり、投票するには必ずどれかの車両を選択しなければならない仕様になっていたことも原因として指摘されています。

そうなると思い出されるのは、平成8(1996)年に自車に対する投票の得票数よりも「該当車なし」のそれが上回ったため、BR賞受賞を逃した小田急30000形「EXE」のこと。

 

120107_165248.jpg

歴代ロマンスカーで唯一BR賞を受賞していない

 

EXEも決して悪い車両ではないのですが、当時の小田急ロマンスカーにあった「観光」その他非日常的要素を排除して「ビジネス・用務」向けの日常的要素を重視する方向に舵を切ったこと、そのことが鉄道趣味界において「華がない」と評価されたこと(この評価は鉄道趣味界ばかりではなく、箱根の温泉旅館の組合などからもなされていた)、さらにこの車両が3100形「NSE」の代替として投入されていたため「あの名車NSEの後釜がこんなのか」という、鉄道趣味界におけるさらなるネガティブな評価を定着させてしまったこと、というように、不運な要因が多々あり、そのため車両としての評価は必ずしも芳しくなかったことが不幸だったと思います。

BR賞が小田急SE車を顕彰する目的で制定されたという経緯はあまりにも有名ですが、歴代の受賞車両を見ると、BR賞にはやはりそれなりの権威というか、格のようなものがあると思います。であれば、BR賞の「権威」「格」を守るために、あえて「該当車なし」とすべきだったと思うのは、管理人だけでしょうか。

いや、勿論、「Le Ciel」は悪い車両ではないのですが、BR賞に値するというのは「違うだろー」ということです。「所詮BR賞だなんだ言ったって、鉄ヲタの内輪ウケだろ」と言われれば、返す言葉がありませんが。

 

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【おことわり】

当記事で使用している写真は、全て以前の記事からの転載です。


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