さて、管理人は「ひのとり」で近鉄名古屋へ向かいます。
当記事のタイトルの元ネタ↓
「ひのとり」は難波始発ですから、難波から乗るのが筋だと思いましたが、近鉄難波は現在中間駅と化していて混雑しているため、それならば大阪線の始発駅である上本町から乗ろうと考えた次第。
上本町駅1番ホームの発車案内。
「特急ひのとり」と出る
これは驚きました。ちゃんと「ひのとり」まで出るとは。
こちらは特急の乗車位置案内。
6号車
はい、管理人が乗車したのは6号車、プレミアムカーです。
「ひのとり」こと80000系は、編成の両端の1号車・6号車(一部8号車)をプレミアムシートという、JRのグリーン車に相当するアッパークラスとしています。プレミアムシート車の前方の席からは前面展望も可能ですので、予約は先頭になる車両から埋まるようです。管理人は最後尾になる6号車に席を取りました。
こちらがプレミアムシート車の車内。
横3列にバックシェル
「ひのとり」の特徴は、プレミアムシートは勿論、レギュラーシート(JRの普通席相当)であってもバックシェルが備えられていること。これがあることにより、後席のお客に気兼ねすることなく、リクライニングさせることが可能になっています。プレミアムシートの場合、リクライニングだけではなく、前方のレッグレストの上げ下げも電動でできるようになっています。
しかしこの座席もそうですが、車内の高級感と落ち着きは素晴らしいもの。これはもはやグリーン車相当を通り越して、スーパーグリーン車やグランクラスに相当するといっても過言ではありません。もっともこちらは、グランクラスのような付帯サービスはありませんが。
上本町を発車すると地上に出て鶴橋に停車。ここで乗客を受け入れ、あとは津に停車する以外、近鉄名古屋までノンストップ。駅の構内放送でも、「この電車はひのとり14列車です。鶴橋の次は津まで停まりません」と連呼していたのが印象に残っています。「ひのとり14列車」というのを案内に使うんですねえ。
布施を通過して大阪線に入ると、快調に飛ばしていきますが、管理人は寝落ちorz しかしこれは、それだけ「ひのとり」のプレミアムカーが快適だからということにしておきましょう(^_^;)
名阪直通特急のひとつの見どころがこちら。伊勢中川短絡線でございます。これをゆっくり通過して名古屋線に入ります。大阪線から分かれていく写真と名古屋線に合流する直前の写真の2点をノーキャプションで。
この短絡線のおかげで、大阪方面と名古屋方面がスイッチバックすることなく直通運転をすることが可能になっています。
この短絡線が完成する以前は、直通列車は伊勢中川でスイッチバックしていました。さらにそれ以前は名古屋線が狭軌だったため、伊勢中川で乗り換えを余儀なくされておりました。これも近鉄特急の利便性向上の歴史です。
実質的に唯一の途中停車駅である津駅では、「アーバンライナー」と行き違いました。
来年登場35年を数える
「アーバンライナー」こと21000系は、昭和最末期の昭和63(1988)年の登場ですが、30年以上を経た現在も、古さを全く感じさせません。現在はリニューアルもなされており、「ひのとり」登場後は名阪甲特急(ノンストップ)から名阪乙特急(途中駅停車型)に活躍の軸足を移しております。
津駅といえば、「?」マークにも見える駅名標。
確かにハテナに見える?
「日本一短い駅名」として勇名を馳せる津駅ですが、実はローマ字表記だと「日本一短い」とはなりません。それは「Tsu」と表記しているからで、このためローマ字表記だと粟生(Ao)や飯井(Ii)の方が津よりも短くなります。
ここから先は、セルフサービス(ただし有料)のコーヒーを堪能したり、名古屋線の車窓を眺めながら過ごし、1608に近鉄名古屋に到着しました。
上本町から2時間5分
実に快適な2時間でした。
所要時間だけを見るなら、確かに新幹線に敵うものではありませんが、大阪のミナミにダイレクトにアクセスできることや、新幹線では不便な西宮・神戸方面、あるいは難波乗り換えで泉州方面へのアクセスも容易であることなどに、近鉄特急のアドバンテージがあるのだろうと思います。それ故の新型車両投入でしょうが、それはそれなりの成功を収めているのだろうと思います。
この後、管理人は名鉄名古屋駅に赴き名鉄の様子を眺めようかとも思いましたが、天候が悪かったことで東海道新幹線の遅延が懸念されたため、名古屋駅から小田原停車で「のぞみ」に抜かれない「ひかり」の自由席で帰りました。