東京都交通局では去る8日、バス路線の改変に関するアナウンスを行いました。
今回は5年前のような大規模なものでもなければショッキングなものでもなく、どちらかといえば小幅なものと言えますが、それでもつぶさに見ていけば、それなりに趣味的な面白さはあるものでして。
平成30年路線変更等に関するアナウンスは → こちら
ダイヤ改正に関するアナウンスは → こちら
以下、内容を箇条書きにします。詳細は上記リンク先をご覧ください。なお、かっこ内のアルファベットは、営業所コードです。
1 運行系統の新設
(1) 直行02 豊海水産埠頭→東京駅八重洲口(平日朝4便のみ、東京駅方向のみ運行)担当:江東(L)
(2) 急行05直行便(直行03) 錦糸町駅前→新木場駅前 →日本科学未来館(土休日午前中5便、日本科学未来館方向のみ運行)担当:江東(L)
2 運行パターンの新設
(1) 池86 池袋駅東口から池袋サンシャインシティまで一部延伸 担当:早稲田(T)
(2) 錦18 平日日中のみ新木場駅前から国際展示場駅前まで延伸 担当:江東(L)
(3) 錦27 平日朝2便のみ東大島駅前小松川口→錦糸町駅前行きの運行を新設 担当:江戸川(V)
(4) 両28出入 両国駅前~日曹橋経由~臨海車庫の区間を新たに運行(1往復のみ)担当:臨海(R)
3 運行系統の統合
井92と直行01を統合
4 運行系統の変更
(1) 品91・深夜07 品川駅の発着を港南口に統一し、品川シーサイド駅経由に変更
(2) 品93 「品川駅高輪口~天王洲橋」区間(八ツ山橋踏切)について、平日17時頃~21時頃も迂回運行を実施
(3) 池86出入 池袋駅・渋谷駅→早稲田行の経路を甘泉園公園経由から早大正門経由に変更
5 運行パターンの廃止
早81出入 小滝橋車庫~早大正門の運行を廃止
6 運行系統の短縮
平28 平井駅前~平井操車所までの運行を廃止
7 系統の移管及び共管の変更
(1) 急行06 臨海(R)から港南(Y)へ移管
(2) 門33 江東(L)単独から江東と南千住(K)の共管に変更
(3) 里48 南千住(K)・北(N)・巣鴨(P)の共管からKが外れ、千住(H)・北(N)・巣鴨(P)に変更
これらのうち、管理人が趣味的見地から注目しているのが、2の(1)(4)、5、と7の(2)(3)。
まずは「池86」の池袋サンシャインシティ乗り入れが復活するということ。これは、平成2(1990)年に東池袋四丁目折返しになって以来、実に28年ぶりの復活ということです。
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「池86 池袋サンシャインシティ」が復活する
写真のH代は既に退役してしまい、都営バス全体でも幕式の行先表示の車は全廃されてしまったため、この幕が復活することはなくなってしまいました。しかし、フルカラーでの表示がどんな形になるのか楽しみです。
復活した理由は、豊島区役所の移転でしょう。豊島区役所最寄りの東池袋一丁目までの延伸を目論んだところ、折り返しができるのがサンシャインシティだったということではないかと思われます。
あとは「両28」の出入庫便が1往復に限り、葛西橋経由から日曹橋・清砂大橋経由に変更されること。「両28」の出入庫便は、旧葛西橋以遠は西葛西駅まで「亀29」と同じルートをたどるのですが、これが日曹橋・清砂大橋経由となると、日曹橋までは「都07」と同じルートで、日曹橋l交差点で左折するのでしょう。ということは、この便は西葛西駅を通らないことになります。
路線…というか運行パターンの廃止として、管理人が個人的に感慨深いのは、やはり「早81」の早大正門~小滝橋車庫間の出入庫便が廃止されること。これはかつて「早81」が小滝橋の担当だったころからの運行パターンですが、その後同系統が小滝橋から新宿へ移管されたあとは、存在意義が曖昧になっていました。あるとすればそれは、高田馬場駅~小滝橋車庫間から早大正門への需要ですが、便数が少なく利用が限られるのでは、廃止されるのも当たり前でしょう。むしろ今までよくぞ生き永らえたとすら思えます。
そしてやはり、趣味的な関心事は路線の移管と共管の変更。まず「急行06」ですが、この系統は今回、所管営業所が臨海から港南へ変更されます。これによって、港南の車は、門前仲町や豊洲へ顔を出すようになります。
しかしそれよりもインパクトが大きかったのは、「門33」に南千住が共管営業所として加わること。
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もしかしてこれの有効活用?
写真は「うなぎ」「もやし」こと日野HRですが、もともとが中型車ベースで車幅も狭いため収容力に難があり、混雑路線では使われていません。実は、南千住にも日野HRの配置があるのですが、現在では持て余していると思われ、もしかしたら「門33」にはこれが優先的に充当されることになるかもしれません。かつての「門33」には、日産ディーゼルのスペースランナー中型車が充当されていましたから、日野HRの充当もおかしくないと思います。
そして日暮里舎人ライナー開業後も、いざというときの代替手段として存置されている「里48」。その「いざというとき」に備えてのことか、1系統としては異例ともいえる3営業所の共管だったのですが、今回の改編で、3営業所共管の体制は変わらないものの、その一角を占めていた南千住が抜け、代わりに千住が入ることになりました。
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南千住OUT、千住IN
「里48」の担当としては、以前に千住が名を連ねていたことがあったそうですから、今回は復活ということになります。
その他、停留所の廃止や停留所名の変更などがありますが、これらについては上記リンク先をご覧ください。
管理人が楽しみなのは、「門33」にK代の三菱エアロスターが充当されること。あれが清澄通りをかっ飛ばす姿は、想像しただけでにやけてしまいます(^_^;) でも実際には、日野HRの充当の機会が多いような気がしますが。
※ 当記事で使用している写真は、全て以前の記事からの転載です。