1月4日の都営バス臨海車庫視察の記録です。既に1週間近く経過してしまったので速報性は全くなく、もしかするとこのときと状況が変わってしまっているかもしれませんが、その点は平にご容赦を。
ここを訪れた最大の理由は、「夢の東京下町」こと「S-1」系統専用の特装車が留置されていないかどうかを確認するため。既に昨年末の段階で、上記特装車の最後の1台が運用を離脱したとのことで、現在「S-1」系統は全便一般車で運行されています。この特装車は、種車が「うなぎ」「もやし」などの別称がある日野HRですが、一般仕様の日野HRも退役が進められています。
その中でも、臨海は多くのHRが所属し、一大派閥を形成しております…って、一応現在形でいいんだよな?
L666(現役で稼働中)※歩道橋から撮影
こちらは現役で稼働中の「うなぎ」。
歩道橋から廃車体を眺めます。
一番手前に特装車がいますが、これが最後まで残ったL654と思われます。既に車号は消され、側面の表示幕も抜かれています。
側面幕を抜かれた跡が痛々しい
こちらは国道357号(R357)の歩道の上から。
特装車のお尻を見ると、ナンバープレートが剥がされているのが分かります。隣の2台の三菱エアロも同じようにナンバープレートがはがされていますが、こちらは何故かリアウインドウに「L659」(右端)「L660」(中央)と車番が記されておりました。ちなみにこの2台の三菱エアロ、青戸の車のようです。特装車の所属は南千住で、青戸は南千住の支所ですから、写真の3台ともが南千住系列の車ということになります。
最後の「幕車」
都営バスでの行先表示などに幕を使用している、所謂「幕車」は一昨年のH代(平成13年度車)の退役で全て姿を消している…というのは一般車に関しての話で、「S-1」系統専用の特装車だけ、例外的に幕が残されていました。今回のL654の退役により、特装車も含めて全ての都営バスの車両から「幕車」が消えています。
こちらはR357の歩道から、望遠でナンバープレートを剥がされた「うなぎ」を狙いました。
確かにナンバープレートがない
「うなぎ」の牙城だった臨海でも、徐々に、しかし確実に勢力を縮小しています。
こちらは現役のL777。
元巣鴨
この車はかつて巣鴨にいたもので、管理人はこの車が巣鴨にいたころ、「草63」で乗ったことがあります。
現在管理人は、L代(平成15年度車)の動向を追いかけていますが、都営バスの営業所にあった「営業所と車種の関連性」が認められたのは、実はこの代まで。この代は「うなぎ」こと日野HRの無差別投入があったものの、営業所と車種の関係はまだ生きていました。だからこそ、渋谷や青戸に三菱エアロが、江戸川にいすゞエルガが、北や江東に日デスぺランが、それぞれ入っていました。
それが次年のM代車から、営業所と車種の関係が断ち切られました。完全に断ち切られるのはM代の2年後のP代車ですが、L代までとは異なり、M代以降は営業所と車種の関係が希薄になりますので、M代以降に関しては、よほど何か特徴的な個体でもない限り、管理人はそこまで追いかける気はありません。S代(平成20年度車)が退役するなら別ですが。
L代が完全に退役すると、都営バスが営業所ごとに車種指定があった時代が、ほぼ完全に歴史に埋もれることになります。L代を追いかけるバス愛好家が多いのは、ことによるとこういう理由があるのかもしれません。
これで、お正月に撮り貯めたネタは全て放出しました。